☆君との約束



「なら良いが……莉華さん」


「ひ、ひゃいっ!」


「……」


緊張しているのか、戸惑った返事。


「ブッ……」


思わず噴き出した俺を、莉華が小突いた。


「笑わないでよ」


「ククッ,いや、だって……おかしくて」


「緊張してんだよ……」


「する?」


「当たり前でしょ?」


うん、可愛い。


俺の彼女、世界一可愛い。


「ねぇ、莉華、部屋いこ」


「へ?」


「部ー屋!」


「でも今、話が……」


真面目ちゃんだね。相変わらず。


……そういうところが好きなんだけどさ。


「良いから。莉華に触れたい」


「えっ」


「ん?」


あ、直球過ぎたかな?


どんどん赤くなる顔。


莉華の表情はコロコロ変わる。


「……ダメ?」


「っ、ダメって言うか……それより、ご両親の前だよ!」


「うん?それが何?」


「ご両親との話が終わったらね?」


「えー、じゃあ、早く終わらせてよ」


両親の話とか、どうでもいいじゃん。


「……莉華のことは俺が一生守るから、挨拶とか軽くでいいのに」


「うっ……」


可愛いなぁ……。


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