マリモ先生に恋したっぽい!
***

あっと言う間に放課後、
事情を知ってる絢斗からは『がんばぁー』なんて言われたが…………

どんな顔して会えばいいの




って言っても、目の前、既に生物室なんだけどね。なんで時間の流れって早く感じるんだろ

会いたいけど、……会いたくない、




(………………取り合えず、さっきの事もお礼言わなきゃだし、)


なんて、一人グルグル脳内で考えていれば。不意に目の前のドアが開いた。








あまりにも唐突すぎて、目が点になる


「………………入れば?」



『あ、…………うん、』







促されるまま、生物室に入れば……


たくさんの資料が散らばっていて、









――――――…昨日まで散らかって無かったのに、


思わず落ちてる資料を拾い上げ…………

目を見張る。





『これって……………………』



「ん?ああ、それか……今年受ける奴等の過去問と、予測問題集


まぁ、サイトから引っ張ってみた」







学生は大変だよなぁー、なんて感心してるけど…………、

この過去問、予測問題集すべて、

途中式とか、理屈とか、説明が手書き





そこらの教師だったら、サイト見て写しただけかな。って思うのに、

何度か書き直した字や、自身でそれを採点してる事から……嫌でも分かってしまう





『まさか……全部解いたの?』



『ん?まぁ、頑張るって…お前見て思ったしな』










――――――……え?…………私?



「受験っつー壁を、生徒一人で立ち向かわせたくねぇんだ



苦しむなら俺も一緒になって、苦しんで乗り越えたい」




ほら、ね?

やっぱり私の知ってる、まりもは他の先生より先生らしい。

そんな、まりもに私は………………、







『先生、昨日は……うんん、


嘘の告白して、ごめんなさい』





「ははっ、…………気にしてねーぞ」





『それと、』





「ん?」













さっき、庇ってくれてありがと


と、頭を下げた。
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