隣の席の魔法使い。





「フッ、なんて顔してんだよ」



青葉くんが私の頬に優しく触れる。


すごく恥ずかしいけど恥ずかしいだけじゃなくてどこか幸せで嬉しい気持ちで心が満たされていくのがわかる。


あぁ、やっぱり大好きだなぁ。


そんな当たり前のことを思いながらも私は私の頬に触れる青葉くんの手を受け入れ、頬ずりをした。


すると……



「な、何だよ、いきなり」

「え?……っ!?痛!?」



何故か頬を赤く染めた青葉くんに思いっきり私の頬を掴まれたので私は痛みで声をあげていた。



どどど、どうしたのいきなり!?



「な、何で!?」



すぐに私の頬は青葉くんから解放されたがそれでも痛みは微かにある。

痛む頬を抑えながらも涙目で私は青葉くんに訴える。



だけどそんな私を見て青葉くんは「無自覚かよ」と恨めしそうに私を睨むだけだった。


なんで?








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