溺愛とはなんでしょう?


「先輩……」

もう一度、確認したくて名前を呼ぶ。

すると、先輩の顔が屈むように私の方に近づくと私の唇にそっと優しいキスを落とす。

あの日(思い出)のキスとは違う暖かくて好きが溢れちゃうようなキス。


ああ、好きのキスって全然違うんだね。


柔らかい唇がお互いを求め合うように離れない。

ただただ甘くて嬉しくて胸が蕩けそう……。


まだ先輩の口から何も聞いてないし、私も告白できてない状況だけど……


なにも言葉を交わさないで、夢中になってキスをした。


「先輩……っ、もう……」


無理ですって言おうとしても、全く隙を与えてくれない。

けど、好きな人に求められるって……
また涙がでちゃいそうなくらい嬉しいや……っ。


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