溺愛とはなんでしょう?
私だって、日華君が好き……
けど、日華くんとは違うの。
恋愛の好きじゃない。
それは、本当の恋を先輩が教えてくれたから。いまは、すごく分かる……。
「ごめんなさい……っ」
一生懸命絞りだした声が、私たち以外誰も居ない部屋に響く。
「そうだよね……、未来は先輩のこと3年間待ったんだから」
「日華くん……。」
ソッと私から腕が離れると、
お互いに自然と向き合う体勢に戻る。
「だからさ、俺は……もっと待てる自信があるんだ。」
「え……?」
意外な言葉に、思わず声が出る。
「未来が存在してる限り、俺は諦めないよ?だって片思いって自由じゃん?」
そういう日華くんの顔は、頑張って笑顔を作ってくれてる表情な気がして、胸がズキンと痛くなる。