私の失恋の行き着く先は…No.6


緑川主任は誰かに呼ばれたらしく、そちらに行ってしまった。

なんだかよくわからないけれど、ポケットティッシュは有り難くいただくとしよう。

誕生日といえども、社会人になれば仕事が最優先。

仕事終わりに久しぶりに彼に会えるとなれば、俄然やる気が増す。

入社して半年の私は覚えることも多いし、空回りしっぱなし。

それでも今日は朝からサクサクと働く。

あっという間にお昼を過ぎて、緑川主任と一緒に外回りに出る時間になった。

「ウチの部は絶対にミスなんて出来ないからな。もしミスしたら会社が回らなくなる。特に銀行とのやり取りには緊張する」

「緑川主任でも緊張することがあるんですか?」

< 7 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop