絶対に守るから。
あ、思い出した。いつもの二人はハウラムとエレナードさんと一緒に兵士の武術の稽古でいないのね。通りで朝から庭でむさ苦しい掛け声がすると思ったわ。二人が手を離せないから私を誘ったのね。ハウラムが必ず誰かと一緒にいろって言ったから。

「うん。書斎に行きたいの」

「構いません。参りましょうか」

調べものがあるのかしら。いや、ただの好奇心かもしれないわね。どんな本があるのかわくわくしているのかも。まぁ、私も今日は書斎で片付けなきゃいけない仕事があったし丁度良いか。
やっぱり普通の女の子なのね。心から笑っている時は姫様なんて忘れてしまうくらい無邪気で可愛らしい。でも、私に向けられる笑顔がどんなに無邪気で可愛らしくても彼女と結ばれる事は無いのよね。
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