絶対に守るから。
だとすると、俺かハウラムが疑われるよう仕組まれたな。俺たち余所者の3人かハウラム、お嬢さんの誰かに恨みを持っているか、リオディナ自身に恨みを持っていた人物か。動機も犯人も定かでは無いが、もしリオディナへの復讐では無いのだとしたらまた狙ってくるだろう。標的を仕留めるか、また別の人物が犠牲になるか。犯人の気持ちが収まるまで続いていく事になるかもしれん。まさか、標的の周りの奴を傷付け、標的の心が傷付いていくのを楽しんでいるか。

「ゾーラ医師、俺はあんたを信じています。今の状況では一番信頼できますから。だからこそ、俺も問います。あんたはヘゥインを傷付ける事は出来ない。そうですね?」

端から見れば獲物を狙う時の目だと言われるのだろう。でも、俺には愛する人を信じているにも関わらず、一番安全な方法で守りたがっている臆病な目にしか見えなかった。
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