絶対に守るから。
だって城に来てからずっと仲良くしていたのにリオディナさんのために涙ひとつ流さないなんて、亡くなったリオディナさんが可哀想じゃないか。
リオディナさんの死から3ヶ月しか経っていないのに凛としていられる姫様が俺には分からない。悲しみもしない姫様の味方をしている先輩も分からない。辛そうな表情をしているのに、何で先輩は姫様の隣にいれるんだ。リオディナさんとは同期でまだまだ生きていてほしかったはずなのに何で忠誠を誓えるんだ。

「ミオラス。お前、少し姫の護衛から外れるか?」

「いえ、大丈夫です」

先輩が辛い思いをしながら姫様の隣に立っているのに俺が抜ける訳にいかない。俺もそばで姫様を守るという任務を果たさなければ。先輩が苦しんでいるのに俺だけ楽をするなんて不公平だ。先輩の方が護衛から外れたいに決まっている。
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