Deal×Love
「そうだね、家族で行って以来だから十年は行ってないかな」

「そうなんですね」

「ディズニーランドは子供の俺達よりも両親がはしゃいでた記憶しかない」

思い出したのか、洸君からは呆れたような声。
なんて仲の良い御義父様と御義母様。

「二人は行ったことある?」

海さんが訊ねてきた。

「無いですね」と私とアリサは口を揃えて返す。

「じゃあ楽しみだね」

バックミラー越しに海さんは笑顔で言った。

そんな海さんを私はずっと斜め後ろから眺めていた。

いつも助手席に座っていたから、じぃ~と見れなかったけれど……ハンドルを握る大きなゴツゴツした手とか、運転する姿とか、凄くカッコイイ……。

免許を持ってないし、私が子供だからかな。

大人な姿を見てるだけで、ドキドキしちゃう……
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