恋愛相談
「恵ー!これから移動教室だから、一緒にいこーっ」
「あ、うん……!」
教室に戻って千佳に小さく手を振って、背中を追いかける。
「やっぱり、雨降りそうだから練習なくなるかも。恵がいいならうちで遊びたいなぁっ!」
そう言って千佳は私に抱きついた。
「あ、うん!遊ぼうね」
私も微笑む。少し嬉しい。
ふいに、なぜか胸が苦しくなった。千佳に対して、申し訳ない気持ちになった。私は、完璧な彼女をひがんでいるのだから。
でも、千佳は私に笑顔で接してくれている。
「あんたたち、くっつきすぎでしょー。近すぎるわ」
近くにいた友達の真凛がそう言うと、千佳は「だって仲良しだもーん」と口を尖らした。私も笑みを漏らす。
だけど。
だけど、私たちの本当の距離は一体どれくらいなのだろうか。