お見合いから始まる恋→結婚
私は尚登が以前私に言ってくれた言葉を思い出していた。

「大事なのはこれからの私達なんです。尚登は私の良い所も悪い所もちゃんとわかった上で結婚しようと言ってくれました。私はそれを信じようと思います。」

気持ちを出すのに不器用な私を分かってくれた尚登。

あの時は本当に嬉しかったから…。

「兄貴、璃子、もう話す事はないよ。陶子、帰ろう。」

尚登は立ち上がると、私の手を取った。

そしてお兄さんを見下ろして言った。

「兄貴、もう俺達に干渉しないでくれ。ちゃんと陶子を紹介したのは俺なりに筋を通したかったからだ。」

そして今度は璃子さんを見下ろす。

「もう俺と君とは何の関係もないんだ。俺の前にもう現れないでくれ。」

二人は尚登の態度に圧倒されて、何も言えないようだった。

しかしこれ以上時間を与えてしまうと、何を言われるか分からない。

私がそう思った瞬間、尚登は私の手を引き、個室を出て行こうとした。

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