お見合いから始まる恋→結婚
異常に機嫌がいいお兄さんに私はいぶかしく思った。

私はその貴重な書籍を受け取った。

書籍の状態を確認して、返却の処理を行った。

「どうかされましたか?」

用事が済んだはずなのに、帰ろうとしないお兄さんに私は聞いた。

「尚登とはちゃんと連絡を取っていますか?」

意外な事を聞かれて、私はハッと顔を上げた。

「あいつはいろいろと忙しそうなので…。」

尚登さんはお兄さんとは連絡を取っているという事なのだろうか。

あんな事があった後なのに。

私はますます不安になる。

「まあ、人生はどう転ぶか分からないものですからね。」

お兄さんはウインクすると、意味ありげな言葉を残して去って行った。

どういう事?

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