お見合いから始まる恋→結婚
何だか尚登らしい。

いつの間に私の両親と連絡を取ったんだろう。

私の不思議そうな顔を見て、尚登は笑う。

「ちゃんと昼休みに連絡を入れさせてもらったから大丈夫。そうそう、陶子に聞きたい事がある。」

「えっ?」

尚登は楽しそうに私を歩くように促す。

「俺達が付き合い始めた日に陶子の実家で挨拶をしようとしたら、すごく陶子は拒否しただろう?」

「拒否だなんて…。」

私は慌てて否定する。

「御両親には今度こそは本当に結婚すると決めた相手を連れてくるように言われていたんだろう?」

私はうっと言葉を詰まらす。

「もうあの時点でどんなに陶子が抵抗していたとしても、こうなる事は決まっていたんだよ、きっと。」

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