お見合いから始まる恋→結婚
「何も感じなかったけどな。ただご両親は本当に陶子の事を大事にしているんだなとしか思わなかったけど。」

思いだすような顔つきを尚登さんがした。

「大学在学中からお付き合いしていた人なの…。」

「陶子、ちょっと待って。」

尚登さんは慌てて私の話を遮った。

「それは過去の話だろう?陶子が話したくないのなら、俺はそれでいい。」

「えっ?気にならないの?私が断られた方なんだよ。その理由とか気にならないの?」

「今更そんな事気にならないよ。」

尚登さんは優しく笑う。

「大事なのはこれからの俺と陶子の事だろう?だから俺は一緒に住もうと提案したんだ。そうすれば嫌でも相手の事が見えてくる。それで判断すればいいんじゃないか。」

私は尚登さんの顔を見つめる。

「…俺だって過去にいろいろあった。でもそれはこれから徐々にお互いが折に触れて話していけばいいんじゃないか?」

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