イジワル御曹司様に今宵も愛でられています
「でもね、私もやると言ったからには一生懸命やりたいし、羽根木さんの役に立ちたい」
父が倒れ、職も失い目の前が真っ暗だった私を、やり方は多少強引だったとはいえ羽根木さんは救い出してくれた。これでも一応、彼には感謝しているのだ。
「それにね、遠回りにはなるけどこの経験が役立つ日もきっといつか来るんじゃないかって思うんだよね」
「そうだね。いいんじゃない、頑張るって決めたんなら。私は応援するよ」
「恵理、ありがとう」
自分の無力さを思い知って散々落ち込んだけど、私にだってできることはあるはず。いつまでも腐ってはいられない。
「さ、決意が固まったところで飲みますか」
「うん!」
「そうこなくっちゃ。すみません、生二つ追加!」
大好きな恵理にパワーをもらって、ついでに景気づけだと煽られて、次の日二日酔いになるくらいこの後二人で飲み明かした。