イジワル御曹司様に今宵も愛でられています

「でも結月なりに勉強もしてるんでしょ?」

「うん、まあ。入門書読むくらいは」


 とりあえず自分のできることをしようと思い、羽根木さんのアシスタントになることが決まった直後、その足で書店に向かい、いけばなの入門書や羽根木さんの著書を買って帰った。


「でも本を読むだけじゃうまく掴めなくて。いっそ香月流に入門して一から勉強しようかなぁって考えてる」


 現場に居てもほんの雑用しかできない私を羽根木さんや葛城さんが私を責めることはない。

 でもこのまま、何も知らない、出来ないことに甘んじていたくはない。


「いい心がけだとは思うけどさ、結月そんなにどっぷり今の仕事にはまっていいの? ウェディングプランナーになる夢も諦めたわけじゃないんでしょ」

「それはまあ、そうなんだけど……」


 ウェディングプランナーになるのは、子どもの頃からの夢だった。一度は掴みかけた夢だ。そう簡単に諦めるつもりもない。

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