※「触るな」って言ってるのに、彼には伝わらないようです。
「ん、おはよ。」
若干、枯れたその声の主のお腹あたりを遠慮なくバシバシ叩いた。
「ちょ、紅ちゃん、痛いよ。たんま。たんま。」
「クソ男!!」
バシッバシッっと叩く度に、「うっ。」っと、身体をビクつかせるけど、朝が弱いのか、まだ覚醒仕切ってないやつは「痛いよー。」と叩いてたあたしの手を掴まえてまた夢の中に戻ろうとする。
ーバシッバシッ!!
捕まった右手は何故か解けないので、反対の手で叩くと、今度はムクっと起き上がった男は、
「おはよ。痛いよ?」
と、あたしの身体をぎゅっとして、そのまま一緒にベットに倒れ込んだ。
「っちょ、離しなさいよ!!触んなってあんだけいつも言ってるじゃん!!」
「んー。」
「大体家に送るって言ったじゃん!!」
「んー。」
「なんでいつもいつもこうなのよ!!もうあたしに関わらな…ぎゃっ!!」
片手はあたしの腰、片手はあたしの頭をしっかりとホールドされたあたしの顔は、男の胸にしっかり固定されて今度は言葉さえ拘束される。
「んー!んー!んーー!!!」
ジタバタしても、一向に緩くならない拘束。
しかも男は余裕そうに、あたしの頭を撫で始めた。