my sweet love〜third〜



プルルルルルプルルルルル


呼び出し音が俺の鼓動を早める


『もしもし?龍くん?
どうしたんだい』



「お久しぶりですお父様
本日はお母様とご一緒でしょうか」



『あぁ。今日は2人とも同じ仕事だよ
妻にも内容を聞かせた方がいいかな』


「そうですね…お二人にお話ししなければ
ならないことがありまして
本日は連絡させて頂きました」


『あぁ。今スピーカーにしたよ』

『龍くん久しぶりね
龍くんから電話なんて珍しいわね
何があったの?』



「まずは昨日柚が心臓の発作を起こしまして
昨日より入院をして居ます
僕が隣にいたのにもかかわらず
このような事になってしまい
大変申し訳ございません」



『ゆずは?大丈夫なのか?』


「今は落ち着いております
状態としましては
昨日より発熱が続いておりまして
解熱剤を投与しつつ心臓の安静を保ってます
病院で落ち着いてからも再度
発作が起こりまして安定しない中の
今も高熱が続いているため
無菌室に移動してこれ以上の悪化を
防ぐための対策をしています」



『そうか…
なんとか1日でも早く元気になってほしいな』



「はい…
そのために今はできる限りのことをしてます
ご心配おかけします。」


『龍くん?あなたのせいじゃ無いからね
側にいてくれてありがとう
柚の発作が起きるのは仕方のないことよ
あなたが側にいてくれるだけで
何よりゆずは安心するのよ

でも今日はそれだけじゃなさそうね?』


「あ…はい…さすがです
何もかも見抜かれてしまいますねお二人には」


『息子の変化には気付くものだ。
何があったんだ?話してごらん』



「柚の前の担当の矢野先生と昨日話しました
今の状態を考えた上で
今回の発作の引き金となったものは
特に気を付けていなかった事ではなく
食後であったことやタイミングなどで
今後このようなことが続けば
確実に柚の心臓は衰弱し、
今まで以上に突発発作を起こしかねないと
言う話になりました。」





< 79 / 230 >

この作品をシェア

pagetop