独占欲強めな社長と政略結婚したら、トキメキ多めで困ってます
「はぁ……」
資料に目を通しているつもりが、文字を読んでいても目が滑っていく。
今はやめようと、ディスプレイから視線を外して満足するまで詩織のことを考えることにした。
詩織との出会いを思い出す。
俺がウェディング業界に来る前のこと。
姉がValerieのドレスを着て挙式をあげるのだと言い出して、忙しい旦那の代わりにValerieに足を運んだとき。
姉と俺の接客をしていたのが詩織だった。まだ学生みたいに幼く、たどたどしい感じの接客だったが、心のこもった応対をしてくれた。
それに加えて容姿の可愛さ。
素朴で飾り気のないナチュラルな雰囲気なのに、全てに可愛さが溢れている。声も、仕草も、表情も、何もかもが可愛くて。
俺のタイプどストライクな詩織に心を奪われた。