朱莉さんの不可解な一週間
「参考書……」
「僕は参考書の棚にいたでしょう?」
「……そこまでは見てないけども……」
「いたんです」
「じゃ、じゃあ何で電話出なかったの? あたしの電話切ったじゃん!」
「懲りてるからです」
「は?」
「変な噂を立てられてる事に懲りたんです。学校を辞めた理由の性質の悪い噂は、吉岡さんの耳に入るとは思いませんでした」
「入ったけどね」
「はい。だけど、入るとは思わなかった。でも今は違う。僕たちは今こうして近い距離にいる。もしかしたら吉岡さんと一緒にいる時に街角でばったり生徒に会うかもしれない」
「僕は参考書の棚にいたでしょう?」
「……そこまでは見てないけども……」
「いたんです」
「じゃ、じゃあ何で電話出なかったの? あたしの電話切ったじゃん!」
「懲りてるからです」
「は?」
「変な噂を立てられてる事に懲りたんです。学校を辞めた理由の性質の悪い噂は、吉岡さんの耳に入るとは思いませんでした」
「入ったけどね」
「はい。だけど、入るとは思わなかった。でも今は違う。僕たちは今こうして近い距離にいる。もしかしたら吉岡さんと一緒にいる時に街角でばったり生徒に会うかもしれない」