WOLF-SS-
静まり返っていた教室は次の瞬間にはざわつき始め、そして二人を皆んなが見つめる。
当の本人たちはそんな周りに気にする事はなくて、窓際の一番後ろの席なんて人気席にもかかわらず何故か空いていたソコへと座る。
なるほど…みんなこのために空けていたのか…
それはこんなにも不自然な出来事なのにもかかわらず、とても自然に見えて
そして彼独特の雰囲気が辺りを包み込む。
「ソウと同じクラスなんて何年ぶりだろ?」
そんな事にも気が付かず話し出す彼女の言葉を、きっと皆んな遠巻きに聞き耳をたてているに違いない。
それほどまでに橘ソウが女の子と話している事は貴重に思うから、きっと他の女子達はどうしたら自分も話してもらえるのかを考えているのかもしれない。