Some　Day　～夢に向かって～
それにしても、これからどうしたらいいんだ？


ミッションは中止になったわけではない。確かに前半の「一緒に花火を見よう」は中止、だがもう1つ残っている。そう、「聞いて欲しいことがある」だ。


昨日の夜、水木から電話やメールが来たら、どうしようかと思っていた。当方の作戦方針が決まらぬままでは、ミッションは再開のしようがない。時間が欲しかった。


そして今日、振替で学校は休み。でも夜、予備校で水木と会うことになるはずだ。


あの時、俺が何を伝えようとしていたのか、彼女だって想像はついていたはずだ。そして、それを承知であの子は来てくれたんだ。それが何を意味しているのか、俺だってわかってる。


ミッションは再開するしかない、なかったことになんてもう出来ない。だけど、いつ、どこで？今か、今日の夜か、それとも明日学校でか？


電話やメールは論外だ、会って直接話すべきだし、話したい。だとしたらやっぱり今日の夜か？だけどそれまで、彼女に何の連絡もしないのは卑怯な気もする。


意地悪な神様のお陰で、悩まなくていいことで悩まなくてはならなくなった。いや、あれは本当に意地悪なのか？ひょっとしたら、お前は今、そんなことをしてる場合かという戒めだったんじゃないか？


かくして俺は優柔不断の意気地なしに戻りつつある。甲子園の優勝投手が聞いて呆れるよ、我ながら・・・。
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