地下室のフィアンセ ~秘密を愛しすぎた獣~
「いいや、僕が悪いのさ。僕がただ君に似合わない退屈な男だったから………」
男は彼の結婚生活を回想しながらそう言った。
「あなた、私、わかったよ。あなたがどれだけ私を愛してくれていたのか………
なのに私は、あんなことを言ってしまって」
女はまた涙をながした。
「大丈夫。もう一度やり直そう。
二人ならきっと、どんな姿になっても愛しあえる。
死や、神でさえ、僕たちを引き裂けないよ………」
その言葉を皮切りに、男と女は愛を確かめるように抱き合った。
女はたくさんの涙を流した。
男への感謝か、それともただ愛しさだけなのか。
「そうだ、わかるよティア…………
君の気持ち、君の涙も………」
そんな女を抱き締めて、男は不気味に微笑んだ。