幼馴染みと、恋とか愛とか
(何故だ…)


考えても即答出来るものは見つからず、次も弁当を作って貰う為にも、あんまり馬鹿なことを言うのはよそう…と胸の中で誓った。


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「何ですか?それは」


デスクの側で立ち尽くす首藤が訊いてくる。
目はしっかりと俺の手元を見つめ、驚く様な表情をして。


「何と言われても弁当だが」


視線は首藤に向け、内心では一番マズい相手に知れてしまったと思っていた。
それを隠すように、努めて平然と答えてみたんだが、そんな返事くらいで首藤が納得する筈もなく__。


「デリバリーの?」


「いや、そうじゃない」


「では社長のお母様が作られたんですか?」


見るに見兼ねて…と言われるほど、適当な食事ばかりをしてたけどな。


「いや、違う」


「ああ、じゃあ新しい恋人が作られたんですね」


少しホッとした様な顔を見せる首藤を眺め、何だか意地の悪い感情が生まれた。


「萌音が…」


小声で囁いて唇を閉ざす。
呼び捨てにすると、俺と萌音の関係性を聞かれてしまうと一瞬焦った。


「もね?」


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