キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス

あ・・・痛い

「誰も居ねぇ・・・」

「ていうか・・・痛っ」

頭を押さえしゃがみ込んだイーディスは

ぽたぽたと地面に落ちる血を見て

不思議に思いました

「お姫様・・・唇に・・・あの・・・」

「ピーナツが刺さっております」

変なオヤジにパンチラを見られた時の様な

嫌悪と憎悪と殺意に満ちた眼差しで

目の前のそれを睨んだイーディスは

あまりに自分の予想と違っていたそれに

思わずチョップしました

マシュマロの様な

自分の二の腕の様な

はたまた自分の太ももの様な

乳白色のぶよぶよした蛙が

黒の微塵も無い赤い目を輝かせ

こちらを見つめています

「あーん・・・あなた女の子でしょ」
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