キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
「どういう事?一応聞いてやろうか」

イーディスはドングリ袋の中から

木の棒を取り出し頭をかき始めました

「前にもお話した通り」

「蛙の王は魔女と契約を交わしました」

「アリウムと同等の力を与えて下さいと」

「うんうん、聞いた聞いた」

「それはつまり人間になるという事です」

「・・・本当にあの人達」

「人間じゃなかったの?」

「もちろん、元は植物でした」

「うそぉー、植物人間かよ」

「もしかしてあの王子様も?」

「いいえ、あの王子は多分・・・」

「妖精の類かと・・・分類的には」

「は?」

「さかのぼる事アリウムの王も」

「魔女と契約を交わしました」

「人間になり人魚と恋がしたいと」

「はぁ!?」
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