キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
イーディスはタマを小脇に抱え

男子トイレを後にしました

「色々間違ってると思うよ、皆」

「・・・私もかもしれないけど」

「ところでタマちゃん」

「なんであなたそんなに詳しいの?」

「マリちゃんの噂話とは大違い」

「俺とあいつを一緒にするな」

「俺はアリウム城に潜入し」

「内部を調査する役を担っていたんだ」

「この話をするのは姫が初めてだがな」

浜辺でちょこんと座っていたテンとマリに

手を振りかけたイーディスは

思わず手を止めました

「・・・どうして?」

「俺達はアリウム達を滅ぼそうと」

「今動いているんだ」

「こんな話出来るか?」

「じゃあ・・・なんで私に?」

「姫は動物界と植物界のかけ橋になれる」

「俺はそう思っている」

「それにアリウム達は事実傲慢だ」

「滅んで当然なのさ」
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