キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
僕はなるべく声を低くし

アリウムの警備兵を装った

彼らは慌てふためき

パンツもはかずに這いながら逃げた

僕は輪姦されていた彼女に駆け寄り

少し震えながら手を差し伸べた

ぴくりとも動かない彼女の

裸体を僕は犯す様に凝視した

哀れむべきなのか

それとも彼らの様に・・・

彼女の太股を伝う体液に

僕の心臓は不規則に鼓動し

僕は思わず彼女を抱き上げた

・・・冷たい

僕は青ざめ

彼女を放り出し地べたを這った

死んでいる

僕よりも明らかに若く見えた彼らは

一体何をしていたんだ

なんて事を・・・
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