溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
今にも兄に電話しそうな彼の手を慌てて止める。
「待って!お兄ちゃんの邪魔はしたくない」
ただでさえ入院して心配をかけたのだ。
遥が兄に『俺がついてるから』とうまく取りなしてくれたから帰国はしなかったけど、次何か起これば絶対に兄は戻ってくる。
「だったら、どうすればいいかわかるだろ?俺だって、修也の研究のスポンサーだし、あいつの邪魔はしたくない」
遥は今度は穏やかな声で私を説き伏せようとする。
相手は私より一枚も二枚も上手。
でも、彼に従い、ここに一緒に住むなんて出来ない。
「……遥にもうこれ以上迷惑はかけられないよ」
私の言い訳に彼は眉根を寄せた。
「迷惑?」
「栄養失調で倒れていろいろと面倒かけちゃったから」
嘘は言ってない。
それも私の本心だ。
救急車を呼んで私に付き添ってくれたし、仕事も忙しいのに毎日見舞いに来てくれた。
「待って!お兄ちゃんの邪魔はしたくない」
ただでさえ入院して心配をかけたのだ。
遥が兄に『俺がついてるから』とうまく取りなしてくれたから帰国はしなかったけど、次何か起これば絶対に兄は戻ってくる。
「だったら、どうすればいいかわかるだろ?俺だって、修也の研究のスポンサーだし、あいつの邪魔はしたくない」
遥は今度は穏やかな声で私を説き伏せようとする。
相手は私より一枚も二枚も上手。
でも、彼に従い、ここに一緒に住むなんて出来ない。
「……遥にもうこれ以上迷惑はかけられないよ」
私の言い訳に彼は眉根を寄せた。
「迷惑?」
「栄養失調で倒れていろいろと面倒かけちゃったから」
嘘は言ってない。
それも私の本心だ。
救急車を呼んで私に付き添ってくれたし、仕事も忙しいのに毎日見舞いに来てくれた。