モテ期到来!?!憧れ上司とイジワル同期に迫られてます
扉の外で大きく深呼吸をして呼吸を整える。

取締役室の扉をノックして入る。


「失礼します。榛名取締役、何かご用でしょうか?」


ソファーに座る取締役の隣に立てば、取締役の視線が向けられる。

いつもと明らかに雰囲気が違う。

不機嫌な様子の取締役に再び声をかける。


「榛名取締役?」

「高井戸専務と2人で行ったの?」

「はい。」

「早速デート?」

「いえ、デートでは。ただランチをご一緒しただけです。」


明らかに怒ってる。

声のトーンが低いし、笑みも浮かべてない。

怒らせた?


「何か急用でしたか?直ぐに用意致しますが?」

「用意?」

「それとも他に何かご用でも?」

「ああ、そうだね。とりあえず座ってくれる?」

「えっ?」

「隣に座ってくれる?」


取締役の隣に?

座るの?

話がまったく見えない。

言われるがままに隣に座り、取締役を見れば視線が交わる。

ドキドキと鼓動が速まる。
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