その瞳は、嘘をつけない。
コンビニで買ってきたお弁当も、レンジで温めて食卓へ。
迷いに迷って選んた、デミグラスソースのハンバーグ弁当。
私よりも、秀くんの好みに近い。

こういう時、何故だか自分の好みよりも、好きな人が好きな物を選んでしまうのはどうしてだろう。

「半分食べる?」
「あぁ、いただこうかな。
デザートもたっぷりあるようだし。」

コンビニ袋の中身もしっかりチェックされてたようだけど、いつものことなので驚きもしない。

「残念ながらチョコレートケーキはないけどね。」
売り切れてなかったら、きっと買っていた。

お弁当箱を小皿に取り分ける。
こういう、他愛のない会話が続くのはありがたい。
核心に触れなくて済むから。
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