もう一度、愛してくれないか

「……ダメ? あたしがここにいちゃ、邪魔?」

紗香が上目遣いで訊く。

「邪魔なもんかっ!」

あまりのかわいさに、おれは思わず噛みつくようなキスをした。

「紗香……ずっとここにいてくれ。この一週間、おまえが大阪にいてくれて、おれの方が、おまえを東京なんかに帰したかねえよ」

紗香を抱きしめる腕に、さらに力を込める。

そういえば、大地がこの前の電話で、なにやらごちゃごちゃ言ってた気もするが、そんなもんはラララ星の彼方へ葬っておこう。

「……よかったぁ」

紗香がふーっと息を吐く。

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