卒業


クラス委員はしょっちゅう、居残りで先生から雑務を任されたり、楽しい校内行事も準備で楽しめなかったり、とにかくいいことなし。

先生からの評価は良くなるだろうけど……



さいわい私には友達も少なく、一緒に楽しくおしゃべりできる子もいなかった。女子とキャッキャするのが苦手な私にとっては、先生の用事をしている方がむしろ向いていた。






そんな大変な委員は男子もやりたがらない。




けれど、瀬野尾くんは違った。




「あー、俺やってもいいよー」




って…………

自ら名乗りを上げた。






そして瀬野尾くんが委員長、私が副委員長としての1年がスタートした。








この日から私たちは、一緒に過ごす時間が増えていった。





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