向日葵
家に帰ってみるも、陽平の不在にため息を混じらせた。


どうせパチンコなんだろうし、もう怒る気力さえも残されていない。


ひとり分のコンビニ弁当はご飯が冷たくて、やっぱり温めてもらうべきだったかなと思ったのだが、大して美味しくないのでどっちでも良いだろう。


テレビをつけても面白そうな番組はやってないし、リモコンを放り投げると、途端に虚しさに襲われた。


何をやっているのかもわからなければ、何のために生きてるのかもわからない。


あたしは本当に、こんなことで良いのだろうか、と。







結局夜の11時を過ぎても陽平が帰ってくる気配はなく、虚しさの後には苛立ちに襲われた。


何度か携帯に掛けたけど、いつも留守電に切り替わり、掛け直してくることもない。


ひとつため息を零しあたしは、荷物を持って家を出た。


探しに行こうとかそんなのじゃないけど、とにかく苛立って仕方がないのだ。


パチンコ屋の明かりは当たり前に消え、幾分暗くなった印象の並木通り。


夜風に撫でられながら、カツカツと、少し重い足取りなあたしのヒールの音が響いて消える。


目的地もないのに家を飛び出して、一体どこに向かおうと言うのか。


いや、目的地がないのはいつものことか。


だって人生の終着地点さえも、定かではないのだから。


本当に、静かすぎて嫌になる。


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