私の背負う荷物

「マキ!おめでとう!」

「ありがとう♪」

彼氏にも褒められ、二人でお祝いをした。
この時、2年と半年が経っていた。

こんなに長い付き合いをしたのは初めてだったから違和感を覚えるようになった。


「マキ、愛してるよ」
「マキ…はやく結婚したいな」
「俺らの子供はどんな顔してんだろうな」

って、ちょくちょく言ってくる。
気持ちはうれしい
けど、このまま過ごしていけるほど
収入も多くない。

それに、私は貴方のこと愛してるのかな?

ほとんど毎日一緒にいすぎて
弟みたいな感覚になってる。

でも、これを夫婦愛というのかな?

「ねぇ、私たちちょっと距離おかない?」

「なんでだよマキ。俺のこと嫌いになったのか?」

「ちがう。なんか好きの気持ちがわかんなくなっちゃった。」

「…。ごめん考えさせて。」


この会話をきっかけに私の中で、彼に対しての境界線が出来た。

あぁ、私もう好きじゃないのかも。って


その後、数ヶ月が経ち
私の18歳の誕生日がきた。

真冬に産まれた私は
いつもコートや手袋など暖かいものをプレゼントされた。


「マキ、お誕生日おめでとう」

「ありがとう」

彼氏からのお祝いでディナーに出掛けた。
とても嬉しかった

嬉しかったけど、違和感が拭えない。

「マキ…気持ちは変わったか?」

「…ごめん。」

「そっか。約半年待ったけど変わんないか。
てか、誕生日のお祝いでこんな話してごめんな」

「ううん、こんな気持ちで祝ってもらう方がちょっときつかったから」

「なら良かった。
なぁ、俺と居て幸せだったか?」

「んー幸せって言ってあげる!」

「おいおい笑
泣きそうになると笑って誤魔化す癖は相変わらずだな!」

「そういうあんたこそ、泣きそうじゃない笑」

「まぁ、お互い子供だったって事で。
またいつかもう一度出逢えたとき、
また二人で同じ道を歩みたいと思ったら、
そのときは一緒にまた居てくれるか?」

「うん!」


そう話す二人の目にはたくさんの涙があった。
好きなのかわからないのに、離れると思うとこんなに辛くなるなんて。

色んな思い出がたくさんでてきた。

初めて会った日
初めてデートをした日
初めて旅行に行った日
怒ったり泣いたり笑ったり
色々な時間をこの人と過ごしたと思うと
胸がいっぱいすぎて、痛かった。

たくさんわがままいったのに、
たくさん優しくしてくれた。

最後までわがままを聞いてくれてありがとう。

「ねぇ?こんな私だけど、良い彼女だったかな?」

「マキはねぇ…離したくないぐらい自慢の彼女だよ(ピンっ)」

「いたーーいっ!デコピンすんな!」

「お口がわるいでちゅよ〜」

「もぅーー!!」


その後も食事をしながら、
二人の最後の時間を過ごした。
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