「其の花の、真白に咲く」〜麗しの執事と令嬢の秘恋〜
やや遅い時間に家へ帰り着くとーー
侍女が外に走り出て来て、
「奥様、旦那様が、先にお帰りでございます」
と、告げた。
「…えっ? だってまだ、あの人が帰る頃じゃ……」
驚いて聞き返すと、
「なんでも日程が早まったとかで……」
侍女が声をひそめた。
口に手をあてて声を失っていると、
「やっと、帰ったのか」
低い声で言って、奥からキースが現れた。
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