「其の花の、真白に咲く」〜麗しの執事と令嬢の秘恋〜

「……この花は、エーデルワイスと言います」

「……エーデルワイス?」

「…ええ」と、リュートは頷いて、

「……高地の山合いに咲く花で、こんなにも群生しているのは珍しいかと……」

私に微笑んだ。

「……エーデルワイス……そんな薔薇が、かつて邸内にもあったわね…」

「……憶えておいででしたか? この花があの薔薇と同じ名前だと知った時、より懐かしくあなたへ想いを馳せるようでした……」

「……ええ、忘れてないわ」と、笑いかける。


< 194 / 207 >

この作品をシェア

pagetop