ももいろノート
「あの、ここ座っていいですか…?」

恐る恐る尋ねると窓の方を向いていた顔がゆっくり振り返る。

弓月さんだったんだ…!

「…どうぞ。」

それだけいうと弓月さんはまた窓の方を向いてしまった。

私はなるべく静かに弓月さんの隣の席に座る。

ふう、ひとまず良かった。

でも今からこんなんじゃ先か思いやられるよ。

「よーし全員乗ったな!じゃあお願いします。」

先生が運転手さんに言い、ばすはゆっくりと動き出した。

いよいよ高校生になって初めての行事が始まります。
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