君が輝いて見えたから。
第1章
「アッユミ!」

あたしは元気よく親友の背中に飛びついた。
 
「ミキ、おっは。」

「今日、講義何時に始まるの?」

「えっと、8時30分。」

「えー、あたし8時。」

文句を言いながら、アユミとフラフラ歩いてたら誰かにぶつかってしまった。

「あっ、すみません!本当にごめんなさい!」

頭を下げて謝ったら、向こうが低い声で「いいよ」とだけ言い残して去ってた。その声に、なんか、惹かれた感じであの男の背中を見つめてた。

「ミキ、大丈夫?」

「うん、なんで?」

「今の人、光城リュウトだよ。あの、イケメンだけど、不良って噂の。」

「うそ、全然気づかなかった。」

うちの大学のだれもが知ってる、あの光城リュウトにぶつかってたなんて... 

でも、あんな声してたんだ。確かに、黒髪にピアス、さらにチャラチャラとしたファッションだから不良って言ってるけど、実際、声も聞いたことないし(さっきまでは)、だれかと喋ってるとことか見たことないかも。よく分からないけど、不思議な人だな。

「ミキ、早くしないと遅れるよ。」

「うん。」

光城リュウトの背中は人ごみの中で消えたのを確認して、あたしはアユミに付いていった。

...でも、あの声...もう一回聞きたいな。
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