7人目のバンドマン
「こいつが和也です。」
バイクの運転手の後ろ、2ケツする格好で中学の同級生 市川君が乗っている。
まさか・・・・。
「お前が和也か!何嘘ついてるんだよ!」
フルフェイスのヘルメットを取った運転手は・・・さっきのイカつい男の人だった。
バイクから降りると笑いながら僕の背中をバンバンと2回叩いた。
「やっと見つけた。」
「どうして・・・。」
僕は市川君を見る。
「え?やばかった?」
市川君はきょとんした表情で僕達を見ていた。
「助かったぞ君。
じゃああとは歩いて帰れ。」
「えー!家まで送ってくれるって言ったじゃないですか?」
「うるせーな。俺は和也に用があるんだよ。じゃあさようなら。」