恋のカタチ
だって、宮村くんにどんな顔で会っていいのか分からない。



今の私は宮村くんの前で笑える自信がない。


時計を見ると、もう朝の10時。


遅刻は決定なのでゆっくりと準備することにしよう。



そう思って部屋から出て、洗面所に向かおうとすると、



「うわっ、幸人いたの?」


「おはよ、ねーちゃん」


洗面所には中3の弟の幸人が髪の毛をセットしているところだった。


最近、無駄に色気づいてきたな…。


「いい匂いするじゃーん、ワックス」



にやにやと笑いながら幸人の頭をぽんぽんと撫でる。


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