極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
データをセキュリティの厳重なPCに保管すると、解析は明日に回すことにして職場をあとにする。
作業服を置きに更衣室に行きかけた私は途中で向きを変え、出口に向かった。


今晩は寒いから、作業服を着たまま帰ってしまおう。
少々格好悪くてもどうせ自転車だし、こんな夜中に会う人もいないのだから。


それでも寒くて、震えながら事務棟裏手の自転車置き場に急ぐと、突風のせいだろう、私の自転車が横倒しになっていた。


寒さと空腹と疲労を跳ね返そうとして、空元気でかけ声とともに自転車を起こした、その時だった。


「よいしょ……痛っ!」


中腰で屈んだ私の腰にビシッと衝撃が走った。
そのまま自転車とともに地面に倒れ込む。


「う、うそ……」


起き上がろうとするとさらに激痛が走り、まったく身動きできなくなった。

過去に一度だけ、高校の体育祭の綱引き競技の時、全校生徒の前で腰を痛めて担架で運ばれるという羞恥プレイをやらかしたことがある。
でもそれ以来、腰に不安を感じたことは一度もなかった。

なのに、よりにもよってこんな時間、こんな場所で起きるとは。




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