極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「シャワーは無理だろ。こういう状態なんだから我慢しろ」


そうバッサリ言い捨て、高梨さんは床に倒れた私を放置したまま出て行った。
会社では王子とか言われているらしいけど、私に対しては随分違う。

内心で恨み言を言っていると、彼が手にTシャツとスウェットを持って戻って来た。


「これに着替えるか」


「あ……ありがとうございます。何から何まで、本当にごめんなさい」


確かに今は我慢しなくてはいけないのだろう。
頭を下げて着替えを受け取ろうとすると、高梨さんは私の手ではなくベッドにそれを置き、事もなげに言った。


「手伝ってやる」


「えっ?」


手伝うって、何を……?
ポカンとしている間に私は抱えあげられ、ベッドに下ろされた。


「あの、何を手伝って下さるのでしょうか……?」


「着替えだよ」


私の前に腰を下ろした高梨さんはそう答えるや否や、いきなり私のブラウスのボタンに手をかけた。


< 54 / 365 >

この作品をシェア

pagetop