イケメン嫌いのジュン
「そうなんだ……」
ほっ…としている自分がいて、なぜこんな気持ちになるのかは分からなかったけど……、
とりあえず、安心した。
「……好きなヤツなら、いるけどな……、」
宮森君は私から視線をそらし、小さくつぶやいた。
しかし、その言葉は部活動生の声にかき消されてしまい、私の耳にまで届かなかった。
「……じゃあ、また明日からな」
ふたたび視線を私に向けられ、思わず顔をそむけてしまった。
ああ、私って……。
宮森君はフッと笑い、「まずはその癖、直さねーとだな」と言った。
ごもっともです……。
私は言う言葉が見つからず、へへ……と笑った。
こうして、私と宮森君の不思議な関係が始まった。