心をすくう二番目の君
*
「ねぇ~、教えてよ」
首を捻って見上げて来た大きな瞳に、射抜かれた。
「射場係長に何て言ったの?」
失ったと思っていた愛しい人が、今腕の中に居る。
花澄の髪に顔を埋めて、柔らかな身体の前で腕を交差させる。細い肩を掌で包み込んだ。
「男同士の話だから駄目~」
「えぇ~? 何それー」
初めてやって来た彼女の部屋で、こうして触れ合うことが出来る幸せを噛み締めた。
あの男との会話は口が裂けても言うまい。墓まで持って行こうと決意を固めた。
不貞腐れて唇を尖らせている横顔が可愛くて、眩いものでも見るように目を細めた。
その頬に唇を寄せると僅かに身を縮こまらせ、そして穏やかに微笑んだ。
傷付けてしまった過去があり、今があるのだ。
幸せにしてくれる男が他に居るならとも考えたが、花澄はこんな俺を許し、受け入れてくれた。
だからこそ、必ず大切にしたいと、強く胸に誓った。
馬鹿だから、いつかまた彼女を悲しませてしまう日が来るかもしれない。
それでも、持てる力の限り心を尽くして、この子との時を重ねて行きたい。
これからも、ずっと。
END.
Thank you sooooo much !


