against
13.男と女
――陽は当たらないし風も吹かない。

期末テストのためにあてられた席は教室の真ん中より少し後ろ。教室の全体が見渡せる場所だった。

相変わらず私はここに来ていて、相変わらずヒトリ。

私を取り巻く環境は変化していくけれど、私はどう一緒に変化していけばいいのかわからなかった。

散々な出来のテスト用紙を見つめながら、答えを探すのはやめよう、もう時間もないし諦めようと思いふと、窓の向こうの空を見上げる。

遠くの空は青々と。清々しい表情をしていた。

そんな爽やかな空を見ても暑く感じてしまうのは、普段よりも真剣に机に向かうクラスメイト達の姿があるからだろうか。

今日は風もないし。

ボーッと空を見上げ、何となく視線を下げようとした時だった。

アスファルトの地面をゆっくりと蹴りながら校門へ向かう後ろ姿。

それが目にはいった瞬間に私は教室を飛び出しその姿を追いかけていた。

瞬間的に私の体は動いた。

確かめたり、教室を飛び出したあとの事を考える前に、脳の指令が出される前に私の体は動いていたんだ。








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