地獄的恐怖鬼ごっこ
でも、やっぱり少しだけ疲れてきた。足が痛い。
歩いていける距離ではあるものの、やはり遠い。
それどころか、学区内の端っこだ。

しばらく歩いていると、みのりが突然
「何かおかしいよね?」
と私の目を見て言ってきた。

私は、その、みのりが言う「おかしい」が分からない。

でも、みのりは怯えた様子だ。

私自身はその「おかしい」に気づけていないが、
みのりの様子から、何か大変なことが起きているということは何となく察しがつく。

「何というか、人とか、車とか、全然いないよな、って思ってて」

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