外ではクールな弁護士も家では新妻といちゃいちゃしたい
先週、二度目のお稽古を終えてみて、総じて言うと、『楽しく教えてもらっている』というのが感想。
奏介も評価した通り、教えるのが本業の人だ。
不出来な私が、短期間で周防家の嫁として成長するよう考えてくれているのがわかるし、とてもやりやすい。
こう感じるのも、奏介が言った『染め上げられる』という言葉に繋がるんだろうか。
人から人へ引き継ぐ伝統文化、ならではの感覚なのかもしれないけれど、私にはいまいちピンとこない。
だって、藤悟さんも奏介も、同じ周防流の血を引く師範だ。
どちらに教わっても、私は周防流の作法を習うことができるのだから、周防家の嫁として、お茶会に出ても恥ずかしいことはなくなるはず。
私の茶道が、藤悟さんに染まる。
決してそんなことにはならないと思うのだけど……。
私は、わずかにもやっとした気持ちを抱えて、ふうっと口をすぼめて溜め息をついた。
とにかく。
藤悟さんに最後まで教わると決めたのは私だ。
私はサッと気持ちを整理して、藤悟さんにメールの返信をした。
『ありがとうございます。予定を確認して、ご連絡させてください』
送信完了を見届け、フォークを動かし、食事を再開した。
奏介も評価した通り、教えるのが本業の人だ。
不出来な私が、短期間で周防家の嫁として成長するよう考えてくれているのがわかるし、とてもやりやすい。
こう感じるのも、奏介が言った『染め上げられる』という言葉に繋がるんだろうか。
人から人へ引き継ぐ伝統文化、ならではの感覚なのかもしれないけれど、私にはいまいちピンとこない。
だって、藤悟さんも奏介も、同じ周防流の血を引く師範だ。
どちらに教わっても、私は周防流の作法を習うことができるのだから、周防家の嫁として、お茶会に出ても恥ずかしいことはなくなるはず。
私の茶道が、藤悟さんに染まる。
決してそんなことにはならないと思うのだけど……。
私は、わずかにもやっとした気持ちを抱えて、ふうっと口をすぼめて溜め息をついた。
とにかく。
藤悟さんに最後まで教わると決めたのは私だ。
私はサッと気持ちを整理して、藤悟さんにメールの返信をした。
『ありがとうございます。予定を確認して、ご連絡させてください』
送信完了を見届け、フォークを動かし、食事を再開した。