外ではクールな弁護士も家では新妻といちゃいちゃしたい
腕の力を緩め、照れ隠しで「もう」と奏介を上目遣いに睨む。


「だから、奏介! そういうの……」

「俺の妻になった君は、最高にカッコいい。……参ったな、俺は一生で何度、君に惚れることになるんだろう」

「……!!」


奏介が、戸惑っている。
瞳を揺らし、私と目を合わせられずにいるから、よくわかる。
そんな彼に、私の心臓は力強い拍動を始める。


いつも照れることなく、私に本心からの言葉を口にしてくれる奏介が、今、本当に照れている。
私の胸はきゅんと疼き、強く締めつけられた。


「あ……ありがとう」


そして私はお約束通り、彼の想いに返せる上手い言葉を見つけられず、目を伏せて、ボソボソと呟いた。
もちろん奏介は、なかなか上手く言えない私をちゃんと知っていてくれるから、まだ少し惑う瞳を柔らかく細める。


「七瀬、君を妻にすることができて、俺は世界中で一番幸せな男だ」


甘い声。優しい瞳。
彼のすべてが、私の全部を包み込んでくれる。
鼻の奥の方がツンとして、嬉しくて嬉しくて、涙が込み上げてきた。


「わ、私だって」


小さく鼻を啜りながら、必死に声に出す。


「奏介と出会えて、結婚できて、本当に幸せだよ……」


胸いっぱいに、奏介への愛しさが溢れ返る。
私は奏介を求めて両腕を伸ばし、彼も応えるように、しっかりと抱きしめてくれた。
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